吉野葛について

2022/09/02 15:43

日本有数の桜の名所として名高い奈良・吉野山。古くから上質な葛粉の産地としても知られています。葛粉の元となる「くずはふじ」の根は日本各地にて採取されてきましたが、吉野は近くに大量消費地である京都があること、吉野山の桜見物客の土産として需要が高かったことなどから、発展してきたそうです。

また、吉野山一体は古来より修験道の聖地として、山伏たちが多く訪れる場所です。山伏たちが修行中の食料として持ち歩いていた葛粉を、各地から来た他の修験者が持ち帰ったため、その名が全国に広まったとも言われています。

吉野地方で代々受け継がれる吉野晒という水晒し手法は冬の寒い時期に行われます。職人の手作業で丁寧に精製される葛粉は非常に上質なでんぷんで、葛の根1㎏から100gしか採取できないほど貴重なものであることから「白いダイヤモンド」と言われています。

葛粉はマメ科植物の根から精製されたものであることから、「イソフラボン」を含むことも特徴の一つです。加えて、漢方薬「葛根湯」に知られる通り、生薬としても使われてきました。最近では美容や健康への効果も期待されています。

葛商品の中でも、葛湯は夏の滋養食や病の時の栄養食として日本の食生活を支えてきました。手間なく簡単に栄養補給でき、ホッと心を落ち着かせてくれる葛湯は現代女性たちの味方となること間違いなしです。

温かくとろみがあり、上質なでんぷんである葛湯は朝食代わりに最適です。自然由来のエナジードリンクとも言えるでしょう。

仕事で疲れた時は、葛湯を飲んで、ぜひリラックスして下さい。体も心もポカポカ温まり、ホッとします。

運動する前にご飯を食べすぎて、体が重かったことがありませんか？葛湯は即エネルギーになり、体への負担も小さいのでオススメです。

お湯が沸かせれば、どこでも葛湯は作れます。葛湯を片手に登山やキャンプ、ピクニックなんていかがでしょうか。

体を温めることと睡眠の質には関係があるようです。家事が片付いた後、家族が寝た後の自分時間に、ぜひ葛湯をお楽しみ下さい。